突然インターホンが鳴って「外壁が傷んでいますよ」と言われる。
見上げてもよく分からないのに、なんだか不安になってくる。
「築10年を過ぎたら塗り替え」とよく聞きます。
でも、本当にいまなのかは自分では判断しにくいですよね。
外壁塗装は、足場を組むだけでもまとまった費用がかかります。
急ぐ必要がないのに急いでしまうのも、遅れて傷みを広げるのも避けたいところです。
私はリフォームの仕事に関わっていますが、時期は「年数」より「壁の状態」で決めるほうが納得しやすいと考えています。
この記事では、自分でできる見分け方と、見積書で見てほしい3つをまとめます。
壁を手でこすって白い粉がつけば、塗り替えを考える時期です
いちばん簡単な確認は、外壁を手のひらで軽くこすることです。
白い粉が手につく状態を「チョーキング(白亜化)」といいます。
塗料の成分が紫外線や雨で分解されて、表面に粉として出てくる現象です。
壁を守る力が落ちてきた合図と考えてください。
日当たりのよい南面や西面から先に出ることが多いです。
北面だけ見て「まだ大丈夫」と判断しないようにしましょう。
ほかにも、次のような変化があれば時期が近いと考えます。
- 色あせが目立ち、新築時の色と明らかに違う
- 髪の毛ほどの細いひび(ヘアクラック)が増えてきた
- 北側や日陰にコケやカビが広がっている
- 塗膜がふくれたり、はがれたりしている
先に手を打つべきは、塗装よりコーキングです
サイディング(板状の外壁材)の家では、板と板のすき間をゴム状の材料で埋めています。
これを「コーキング(シーリング)」といいます。
コーキングは、塗装より先に傷むことが多い部分です。
ここが切れると、すき間から雨水が入りやすくなります。
- ひび割れ:表面に細かい割れが入っている
- 肉やせ:やせて、板との間に段差ができている
- はく離:板からはがれて、すき間が見えている
はく離まで進んでいたら、塗装の時期を待たずに相談したほうが安心です。
塗装とコーキングを同時に行えば、足場を一度で済ませられます。
直し方には、古いものを撤去して入れ直す「打ち替え」と、上から足す「増し打ち」があります。
どちらで見積もられているかは、必ず確かめてください。
塗り替えの間隔は、塗料の種類でおおよそ決まります
| 塗料 | 耐用年数の目安 | ひとこと |
|---|---|---|
| ウレタン | 8〜10年 | 価格は抑えめ。いまは選ばれることが減っています |
| シリコン | 10〜15年 | 価格と持ちのバランスがよく、いちばん多く使われます |
| フッ素 | 15〜20年 | 単価は高めですが、塗り替えの回数を減らせます |
| 無機 | 20年前後 | さらに高価。長く住む予定の家向きです |
年数はあくまで目安で、日当たりや海からの距離で前後します。
「前回いつ、何の塗料で塗ったか」が分かると、判断がしやすくなります。
費用は30坪前後の戸建てで80万〜150万円ほどが目安です
延床30坪前後の2階建てなら、足場を含めて80万〜150万円ほどになることが多いです。
塗料のグレードと、付帯部(雨どい・軒天・破風など)の範囲で金額が動きます。
このうち足場は、15万〜25万円ほどを占めます。
屋根の塗装や雨どいの交換を同じ足場で済ませると、別々に頼むより割安になります。
見積書では「面積・塗料・塗り回数」の3つを確かめます
1. 塗装面積が㎡で書かれているか
「外壁塗装 一式」だけの見積書では、他社と比べようがありません。
面積が書かれていれば、単価×面積で金額の妥当性を確かめられます。
窓などの開口部をどう差し引いているかも、聞いてみてください。
2. 塗料の製品名とメーカーが書かれているか
「シリコン塗料」だけでは、どの製品か分かりません。
同じシリコンでも、製品によって価格も持ちも変わります。
製品名が分かれば、カタログで耐用年数を確かめられます。
3. 塗り回数が3回になっているか
外壁塗装は「下塗り・中塗り・上塗り」の3回が基本です。
回数を減らせば、そのぶん安く見せられます。
工程ごとに行が分かれているかを見てみてください。
【PR】外壁塗装は、同じ家でも業者によって塗装面積や塗り回数の前提が違い、金額に大きな差が出ます。1社だけで決めずに、2〜3社の見積もりを並べて比べてみてください。まとめて見積もりを取れるサービスを使うと、その手間が減ります。
訪問販売で急かされたら、その場では契約しません
「今日決めれば安くする」「このままだと雨漏りする」。
こう言われても、その場でサインする必要はありません。
訪問販売で契約した場合、書面を受け取った日から8日以内ならクーリング・オフができます。
不安なときは、消費者ホットライン(188)に相談する方法もあります。
私は、少なくとも2〜3社の見積もりを並べてから決めることをおすすめしています。
まとめ:時期は壁の状態で判断し、見積もりは3点で比べます
- 手でこすって白い粉がつけば、塗り替えを考える時期
- コーキングのはく離は、塗装より先に相談する
- 塗り替えの間隔は塗料で変わる。シリコンで10〜15年が目安
- 30坪前後の戸建てで80万〜150万円ほど。足場はまとめて使う
- 見積書は「面積・塗料の製品名・塗り回数」の3つを確かめる
まずは晴れた日に、南側の壁を手でそっとこすってみませんか。
手のひらを見るだけで、次に何をすればいいかが見えてきます。
※費用や耐用年数は一般的な目安です。建物の状態や地域、業者によって変わります。
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