ドアノブをレバーハンドルに交換する方法|介護保険の住宅改修で費用はいくら?バックセットの測り方も

「丸いドアノブが回せなくなってきた」——握力の低下や関節リウマチのある方から、よく聞く困りごとです。ドアが開けられないと、トイレに間に合わない、部屋から出られないといった生活上の支障に直結します。

結論から言うと、丸形ドアノブからレバーハンドルへの交換は、介護保険の住宅改修の対象です。20万円の支給限度基準額の枠内で、1〜3割の自己負担で工事できます。

この記事では、なぜこの工事が介護保険の対象になるのか、費用はいくらか、そして実際の交換手順(バックセットの測り方を含む)を写真つきで解説します。

この記事でわかること

  • ドアノブ交換が介護保険の住宅改修になる理由と、該当する区分
  • 費用の目安と自己負担額
  • 申請の流れと、絶対に外せない注意点
  • バックセットの測り方・ドアノブの種類(チューブラ錠/円筒錠)
  • 実際の交換手順(写真つき)

ドアノブ交換はなぜ介護保険の対象になるのか

 介護保険対象の住宅改修の工事で

「引き戸等への扉の交換」

という工事があります。

そのなかで扉のドアノブをレバーハンドルへ交換する工事も介護保険対象なのです。

※こちらのドアノブ



なぜこのような工事に介護保険がきくのか?

それは

丸形のドアノブだと、

関節リウマチの方は回す動作に痛みがでる

握力がなくて握れない

それらによって扉の開閉時、転倒の危険があるため、安全な住環境整備のため保険適応だと考えます。



こちらがドアノブを撤去した様子になります。

扉の端からドアノブの穴の中心までの長さを

「バックセット」

と呼び、木製の扉であれば50〜60mmが一般人的です。



ドアノブの種類は
・チューブラ錠
・円筒錠
があります。


今回は両方対応型のレバーハンドルで対応しました。

レバーハンドルに交換したことで扉の開閉が楽になりました。


       

費用の目安と自己負担額

内容費用の目安
レバーハンドル本体(両対応型)3,000〜10,000円
交換工事費(1か所)8,000〜20,000円
合計(1か所)おおむね1〜3万円

介護保険を使えば、この1〜3割が自己負担です。1割負担なら1か所あたり1,000〜3,000円程度で済みます。

複数箇所をまとめて依頼すると出張費が1回で済むため、単価が下がります。トイレ・浴室・寝室のドアをまとめて見てもらうのがおすすめです。

介護保険の住宅改修としての注意点

金額が小さい工事だからこそ、手続きで失敗しやすい部分があります。

1. 着工前の申請が絶対条件

工事を先にやってしまうと、あとから申請しても支給されません。これがいちばん多い失敗です。「安い工事だから」と先に業者を呼んでしまわないでください。

2. ケアマネジャーの理由書が必要

「住宅改修が必要な理由書」を、ケアマネジャー(または福祉住環境コーディネーター2級以上等)に作成してもらう必要があります。まずは担当のケアマネジャーに相談してください。

3. 20万円の枠は他の工事と共有

手すりの設置、段差解消、床材の変更なども同じ20万円の枠を使います。ドアノブ交換は数万円で済むので枠への影響は小さいですが、大きな工事を予定しているなら順番を考えてください。

4. 持ち家でない場合は所有者の承諾書が必要

賃貸住宅の場合、大家さん・管理会社の承諾書が必要です。ドアノブは原状回復も比較的容易なので、交渉のハードルは低い部類です。

ドアノブの種類とバックセットの測り方

交換前に必ず確認するのが次の2点です。

バックセット

扉の端(戸先)から、ドアノブの穴の中心までの距離をバックセットと呼びます。木製の扉であれば50〜60mmが一般的です。ここが合っていないと、新しいハンドルが取り付けられません。

錠の種類

  • チューブラ錠:ラッチ(三角の出っ張り)のみで、鍵がかからないタイプ。居室のドアに多い
  • 円筒錠:ノブの中心に施錠用のボタンや鍵穴があるタイプ。トイレや浴室に多い

どちらか分からない場合は、両方に対応できるレバーハンドルを選んでおくと安全です。今回の事例でも両対応型を使用しています。

よくある質問

Q. レバーハンドルにすると、体がぶつかって開いてしまいませんか?

可能性はあります。特に狭い廊下で、通行時に袖や荷物が引っかかると開くことがあります。気になる場合は、レバーの先端が下方向に曲がっている(下がり止めのある)形状を選ぶと引っかかりにくくなります。

Q. 引き戸には使えますか?

引き戸は開き戸と構造が違うため、レバーハンドルではなく引手(バーハンドル等)への交換になります。こちらも介護保険の「引き戸等への扉の取替え」の対象です。

Q. 自分で交換できますか?

ドアノブ交換自体はDIYでも可能な部類の工事です。ただし介護保険を使う場合は、施工業者の見積書・領収書・工事写真が申請書類として必要なので、自分で交換すると保険が使えません。数千円の自己負担で済むことを考えると、業者に依頼したほうが得です。

Q. ドアそのものを交換したほうがいいのでは?

扉が重い、建て付けが悪くて開閉に力がいる、といった場合は扉ごとの交換や引き戸化を検討する価値があります。ただし費用は10万円以上に跳ね上がるので、まずハンドルだけ替えてみて、それで足りるかを見るのが現実的です。

まとめ

  • 丸形ドアノブ → レバーハンドルの交換は介護保険の住宅改修(引き戸等への扉の取替え)の対象
  • 費用は1か所1〜3万円。1割負担なら自己負担1,000〜3,000円程度
  • 着工前の申請が必須。工事後の申請では支給されない
  • ケアマネジャーの理由書が必要
  • 交換前にバックセット(50〜60mmが一般的)と錠の種類を確認する
  • 迷ったらチューブラ錠・円筒錠の両対応型を選ぶ

握力が落ちてきた方にとって、ドアノブは毎日何十回も触れる部分です。数千円の自己負担で毎日の負担が減るなら、優先度の高い改修だと考えています。

工事を依頼するときは

ドアノブ交換のような小さな工事は、業者によって出張費の扱いが大きく違います。「本体代のみ」で見積もりが出ていて、あとから出張費・諸経費が加算されるケースもあるので、必ず総額で比較してください。介護保険の申請代行に対応しているかどうかも、あわせて確認しておくと手続きが楽になります。

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