和室の戸襖のつまみが回せない|レバーハンドルへの交換は3千円台から(介護保険対象)

介護のためにご両親の寝室を和室に移した。あるいは、もともと和室で寝起きされている。そのとき最初につまずくのが、和室と廊下の間にある扉です。

この扉に付いているつまみは戸襖錠(とぶすまじょう)といって、指先でつまんで回す構造になっています。握力が落ちた方には、家の中でいちばん開けにくい扉と言っていいほどです。

これも両面レバーハンドルに交換できます。しかも安価で、介護保険の対象です。

戸襖錠とはこういうものです

 使いにくい戸襖錠も、両面レバーハンドルへ取り替えることができます。


戸襖錠とはこのようなドアノブのことです。

片面が和室側、もう片面が廊下側という扉に使われることが多い金物です。見た目はすっきりしていますが、開け閉めはかなりしにくいものです。

バックセットは64mmと珍しい寸法ですが、このタイプでもレバーハンドルへ交換できます。

価格は3,000円から4,000円と他のレバーハンドルと比べても若干安めになります。




なぜ戸襖錠は開けにくいのか

戸襖は、片面が襖(和室側)、もう片面が洋室の建具(廊下側)という扉です。襖の意匠を保つため、和室側の金物は極力薄く・小さく作られています。

その結果、指先だけでつまんで回す動作が要求されます。これは次の方にとって非常に負担が大きい動作です。

  • 関節リウマチや変形性関節症で指が痛む方
  • 脳血管疾患の後遺症で片手が使いにくい方
  • 握力が落ちてきた高齢の方
  • 手が乾燥して滑りやすい方

レバーハンドルなら、手のひらや肘、前腕でも押し下げられます。指でつまむ必要がなくなるのが、いちばん大きな違いです。

バックセットは64mmという珍しい寸法

戸襖錠はバックセットが64mmという、やや珍しい寸法です。バックセットとは、扉の端からノブ中心までの距離のことです。

木製の室内扉でよく使われるのは51mmや60mm、アルミサッシの扉では100mmといったところで、寸法が合わない商品は取り付きません。「レバーハンドルならどれでもいい」と買ってしまうと合わないので、必ず既存の寸法を測ってから選んでください。

珍しい寸法ではありますが、戸襖用のレバーハンドルはきちんと商品として売られています。「特殊だから無理」ということはありません。

価格はむしろ安めです

戸襖用のレバーハンドルは3,000円~4,000円程度と、他のレバーハンドルと比べても若干安めです。これに取替工賃が加わります。

家じゅうの扉のなかでいちばん開けにくい扉が、いちばん安く直せるということになります。優先順位を付けるなら、ここから手を付けるのが合理的です。

和室を寝室にするとき、あわせて見ておきたい場所

扉の金物と同時に確認しておくと、あとから工事を追加せずに済みます。

  • 敷居の段差 … 和室の入口には数センチの段差があることが多く、つまずきのもとになります
  • 畳の上での立ち座り … 布団からの起き上がりがつらい場合、ベッドを置くか、畳の上に置く手すりを検討します
  • 廊下からの動線に手すりが要るか
  • 夜間のトイレまでの距離と足元灯

介護保険の住宅改修は20万円の枠を分けて使えるので、一度に洗い出してまとめて申請するほうが、申請の手間も少なく済みます。

介護保険の住宅改修の対象です

介護保険の住宅改修(支給限度基準額20万円、原則1割~3割負担)の「引き戸等への扉の取替え」には、ドアノブの変更が含まれます。戸襖錠からレバーハンドルへの交換も、この項目で申請できます。

なお、戸襖そのものを引き戸に替える工事も同じ項目の対象です。開閉時に体を後ろへ引く動作がなくなるので、車いすや歩行器を使う方には引き戸のほうが効果が大きくなります。金物の交換で足りるのか、引き戸まで必要なのかは、実際の動作をケアマネジャーや作業療法士に見てもらって判断してください。

いずれも着工前にケアマネジャーを通じて市町村へ事前申請が必要です。工事を済ませてからでは対象になりません。

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扉の金物交換だけなら安価ですが、敷居の段差や手すりとまとめて相談すると総額が変わります。複数社の提案を見比べてから決めてください。
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まとめ

  • 戸襖錠は指先でつまんで回す構造で、握力が落ちた方には家の中でいちばん開けにくい
  • 両面レバーハンドルへ交換でき、手のひらや肘でも開けられるようになる
  • バックセットは64mmという珍しい寸法。測ってから商品を選ぶ
  • 部品代は3,000円~4,000円程度と、むしろ安め
  • 介護保険の「引き戸等への扉の取替え」の対象。着工前の事前申請が必須

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