手すりを付けようと調べ始めると、メーカーもシリーズもたくさん出てきます。カタログを見ても違いがわかりにくく、「結局どれでもいいのでは」と思えてきます。
実際、握る部分の性能はどのメーカーでも大きく変わりません。差が出るのは、その先——金具(ブラケット)と手すり棒のつなぎ方や、対応できる納まりの幅です。この記事では、その一例としてリンクラインの手すりの構造を見ながら、選ぶときに見るべき点を整理します。
リンクラインは連結方法が独特です
ここからは、リンクラインの手すりの部材と取付方法を見ていきます。
リンクラインの手すりはこのような見た目の商品になります。
「六角で締める」構造のどこが違うのか
一般的な手すりは、ブラケットと手すり棒をビスで留めます。ビスは手すり棒の下から打つため、木部にビス穴が残ります。
リンクラインは専用部材を使い、六角ネジで締めて連結します。この方式には次のような特徴があります。
- 手すり棒に直接ビスを打たないため、木部への負担が少ない
- 締め付けの管理がしやすい。トルクをかけて確実に固定できる
- ただし専用部材が必要。他メーカーの部材と混ぜて使うことはできない
最後の点が実務では重要です。あとから手すりを延長したい、金具を1つ足したいというときに、同じシリーズの部材が要ります。
手すりを選ぶときに見るべき3点
メーカー選びで実際に効いてくるのは、次の3つです。
① 手すり棒の太さと、金具の間隔の上限
手すり棒には太さごとにブラケットピッチの上限があります(木製35mmは900mm以内、32mmは700mm以内)。ご本人が握りやすい太さと、その壁の柱の位置が両立するか——ここがいちばん先に確認すべきところです。
② 曲がり・接続の部材がそろっているか
廊下の角を曲がる、階段から廊下へ連続させる、途中で高さを変える。こうした納まりに対応する部材(コーナー部材、自在ジョイントなど)がシリーズにそろっているかで、施工できる形が決まります。「途中で途切れる手すり」は、途切れた場所で体を支えられません。連続して掴めることが安全につながります。
③ 数年後に部材が手に入るか
手すりは、あとから足したくなる設備です。「玄関だけ」で始めて、翌年に廊下、その次にトイレ、と増えていくのがふつうです。そのとき同じ色・同じシリーズの部材が入手できるかで、見た目の統一感が変わります。廃番になりやすいシリーズかどうか、施工業者に聞いておくと安心です。
逆に、あまり気にしなくていいこと
- ブランドの知名度 … 住宅用手すりはJISや業界基準に沿って作られており、極端な性能差はありません
- 手すり棒そのものの価格差 … 工事全体で見ると、下地の状態や施工箇所数のほうが金額への影響がはるかに大きい
言い換えると、商品を選ぶより、下地を正しく見てくれる業者を選ぶほうが結果に効きます。
介護保険を使う場合
要支援・要介護の認定を受けている方は、住宅改修費(支給限度基準額20万円、原則1割~3割負担)で手すりの取付けができます。メーカーやシリーズによる対象・対象外の区別はありません。
ただし着工前にケアマネジャーを通じて市町村へ事前申請が必要です。工事後の申請は認められません。1か所ずつ小分けに工事すると、そのたびに申請が要るので、付ける可能性のある場所は最初にまとめて相談しておくほうがスムーズです。
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手すり工事は、商品よりも下地の見立てと施工箇所数で金額が動きます。まずは複数社に見てもらって、提案と金額を比べてみてください。
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まとめ
- 握る部分の性能はメーカー間で大差ない。差が出るのは金具の連結方式と部材の品ぞろえ
- リンクラインはビスでなく六角ネジで連結する。専用部材が必要になる
- 見るべきは、①太さと金具間隔の上限 ②曲がり・接続部材の有無 ③数年後の入手性
- 途切れない手すりが安全につながる
- 商品選びより、下地を正しく見る業者選びのほうが結果に効く







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