屋外の手すりが通り道をふさぐときは 開閉できる遮断機式手すりという選択

玄関から道路まで手すりを付けたいけれど、そこは自転車を出す通り道でもある。ゴミ出しの動線でもある。手すりを付けたら通れなくなってしまう——屋外の手すりでいちばん多いご相談がこれです。

屋内の手すりと違って、屋外の手すりは支柱をコンクリートやアンカーで地面に固定します。だから一度付けると簡単には外せません。「必要だけど、邪魔になる」という板挟みが起きやすいのは、この固定方法のためです。

この記事では、その板挟みを解消する開閉できる手すり(遮断機式・跳ね上げ式)について、どんな場所で有効か、費用と介護保険の扱いはどうなるかをまとめます。

屋外の手すりが「動かせない」理由

屋外の手すりは、体重を預けても倒れないよう、支柱の足元をしっかり固定します。方法は主に3つです。

  • コンクリート土間にアンカー固定 … 既存のコンクリートに穴をあけてボルトで留める
  • 独立基礎(根巻き) … 支柱を埋めてコンクリートを打つ。土や砂利の場所で使う
  • ブロック塀や既存構造物への固定 … 強度が確認できる場合のみ

いずれも、体を預けても動かないことが前提の工法です。裏を返すと、あとから「やっぱりここは通したい」と思っても、支柱を抜くのは解体工事になります。だからこそ、付ける前に動線を確認しておくことがとても大事です。

開閉できる手すり(遮断機式)とは

手すりの一部が、駐車場の遮断機のように横に開く/上に跳ね上がる構造になっているタイプです。ふだんは手すりとして固定されていて、通りたいときだけ開けます。

今回の施工ではマツ六のフリーレールを使いました。屋外用の手すりシリーズで、開閉部分を組み込んで納めています。

  屋外の手すりはアンカーやコンクリートで固定するため一度工事すると簡単にはとれません。

しかし、「手すりがないと歩けないが取り付けると別の道は通れなくなってしまって困る」

というケースがあります。

そういったケースでは遮断機の手すりを使って手すりを取付しても通れるようにするということができます。




今回はマツ六のフリーレールという手すりを取付しました。

こんな場所で効きます

  • 玄関アプローチが自転車・バイクの出入口を兼ねている
  • 手すりを付けたい線上に、駐車スペースへの動線が横切る
  • 宅配やゴミ出しで、家族が台車や大きな荷物を通す
  • 庭やウッドデッキへの出入口をふさいでしまう

逆に、通り道が横切らない場所(階段の脇、玄関ポーチの縁など)であれば、開閉機能は不要です。可動部があるぶん価格は上がるので、本当に通り道が交差する箇所だけ開閉式にして、あとは通常の手すりでつなぐのが費用面では合理的です。

使うときの注意点

便利な一方で、押さえておきたい点があります。

  1. 開けたままだと手すりとして使えない … 開閉部に体を預けると危険です。通ったら必ず閉める、を家族で共有してください。
  2. 閉めた状態でロックがかかるか確認する … 商品によって、閉じるだけのものとロック機構があるものがあります。ご本人が握って体重をかける前提なら、ロックできるタイプを選んでください。
  3. ご本人が開閉できるか … 握力や可動域によっては、ご本人には操作が難しいことがあります。家族が開閉する前提なのか、ご本人も操作するのかで選ぶ商品が変わります。
  4. 可動部は経年で動きが渋くなる … 屋外なので砂やサビの影響を受けます。動きが重くなってきたら、自分で油をさすのではなく施工した業者に相談してください。

介護保険の住宅改修は使えるか

介護保険の住宅改修(支給限度基準額20万円、原則1割~3割負担)には「手すりの取付け」という項目があり、屋外でも玄関から道路までの通路は対象になり得ます。屋内だけの制度ではありません。

ただし開閉式の手すりについては、市町村の判断が分かれることがあります。「常時固定されているか」が論点になりやすいためです。着工前に必ず、担当のケアマネジャーを通じて市町村へ事前申請してください。事前申請なしに工事を済ませてしまうと、あとから申請しても対象外になります。ここは制度上いちばん多い失敗です。

費用の目安

屋外手すりは、支柱の本数と足元の固定方法で金額が動きます。コンクリート土間があればアンカー固定で済みますが、土や砂利の場所は基礎を打つぶん工事が増えます。開閉部を入れると、その部分の部材費が加算されます。

正確な金額は現地を見ないと出せません。そして同じ工事内容でも、業者によって見積額はかなり違います。1社だけの見積で決めてしまうと、それが高いのか安いのか判断できません。

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屋外手すりやバリアフリー工事は、業者によって金額差が出やすい工事です。まずは複数社の見積を並べて相場を確かめてから決めることをおすすめします。
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まとめ

  • 屋外の手すりは地面に固定するため、あとから位置を変えるのは解体工事になる
  • 通り道が横切る場所では、開閉できる(遮断機式・跳ね上げ式)手すりが解決策になる
  • 可動部があるぶん高くなるので、交差する箇所だけ開閉式にするのが合理的
  • 閉めたときにロックできるか、ご本人が操作できるかを必ず確認する
  • 介護保険の住宅改修は屋外通路も対象。ただし着工前の事前申請が必須

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