廊下や階段に手すりを付けたいと業者に相談したら、「ここは柱の間隔が広いので、壁に補強板を貼らせてください」と言われた——そんなケースがあります。壁に板が一枚出るので、見た目が気になる方も多いところです。
実は、柱の間隔が広くても補強板なしで付けられる手すりがあります。この記事では、なぜ補強板が必要になるのか、そしてそれを避ける方法を説明します。
なぜ「柱の間隔」が問題になるのか
手すりは、金具(ブラケット)を壁の中の柱に留めて支えます。この金具と金具の間隔(ブラケットピッチ)には、手すり棒の太さごとに上限が決まっています。
- 直径35mmの木製丸棒 … ブラケットピッチ900mm以内
- 直径32mmの木製丸棒 … ブラケットピッチ700mm以内
日本の住宅の柱は、一般に910mm間隔で立っています。ですから35mmの手すり棒なら、柱から柱へそのまま金具を渡していけます。
問題は、柱の間隔が910mmを超えている箇所です。開口部の脇、間取りの都合で柱がずれている壁、増改築した部分などで起こります。この場合、通常は壁に補強板(ベースプレート)を取り付け、その板にブラケットを留めることになります。
木製の手すりは取付金具とのピッチは直径35ミリの丸棒は900mm以内、32ミリの丸棒は700mm以内にしなければいけません。
一般的には金具を取り付ける柱は910mm間隔であるので、直径35の手すり棒であれば柱と柱の間隔で金具を取付していけます。
ただ、このように910mmを超えた柱の場合だと一般的にはベースプレート(補強板)をつけて金具をつけるようにしなければいけませんが、
表面は木目調のスチール芯でできている手すり棒があり、ブラケットピッチ最大1400mmまで対応できる手すりがあります。
1400mmまで飛ばせる手すり棒があります
表面は木目調で、芯がスチール(鋼)でできている手すり棒があります。木の丸棒より曲げに強いため、ブラケットピッチを最大1400mmまでとれます。
1400mmまで飛ばせるということは、柱の間隔が910mmを超えている壁でも、補強板なしで柱から柱へ直接渡せるということです。壁に板が出ないので、仕上がりがすっきりします。
階段も同様で、補強板なしで取り付けられます。階段は柱の位置が読みにくく、補強板を使う場面が多い箇所なので、この差は大きく出ます。
どちらを選ぶかの整理
| 木製丸棒(35mm) | スチール芯・木目調 | |
|---|---|---|
| ブラケットピッチ | 900mm以内 | 最大1400mm |
| 柱間910mm超の壁 | 補強板が必要 | 補強板なしで可 |
| 握り心地 | 木のぬくもりがある | 表面は木目調で冷たくない |
| 部材の単価 | 安い | やや高い |
部材だけを見ればスチール芯のほうが高くなります。ただし、補強板の材料費と、それを取り付ける手間、そして見た目を合わせて考えると、逆転することがあります。「補強板が必要です」と言われたときは、この選択肢と比べた見積を出してもらってください。
32mmを選ぶときの注意
握力が落ちてきた方には、細い32mmのほうが握り込みやすいことがあります。ただし32mmはブラケットピッチが700mm以内です。910mm間隔の一般的な壁でも条件を満たせないので、柱の間に補強を入れるか、金具を追加できる下地を作る必要が出てきます。
「細いほうが握りやすいらしい」という理由だけで指定すると、工事の内容が変わります。ご本人の手の状態と、その壁の下地の条件は、セットで相談してください。
介護保険を使う場合
要支援・要介護の認定を受けている方なら、住宅改修費(支給限度基準額20万円、原則1割~3割負担)で手すりの取付けができます。手すり棒の種類による対象・対象外の区別はありません。
ただし着工前にケアマネジャーを通じて市町村へ事前申請が必要です。工事を終えてからでは対象になりません。
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「補強板が必要です」と言われた工事でも、他社に聞くと別の方法と金額が出てくることがあります。まずは複数社の見積を並べて比べてみてください。
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まとめ
- 手すりの金具の間隔には上限がある(35mmは900mm、32mmは700mm)
- 柱が910mm間隔なら35mmでそのまま渡せるが、それを超えると補強板が要る
- スチール芯・木目調の手すり棒なら最大1400mmまで飛ばせ、補強板を省ける
- 階段でも補強板なしで取り付け可能
- 「補強板が必要」と言われたら、この選択肢と比べた見積を依頼する



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